私が好きなウォーレン・バフェットの格言に「その株に
投資した理由を4行で説明できなければ、その投資は
しない方がいい」というものがあります。

この言葉について考えたいと思います。

投資

音声も撮ったので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
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■その企業は、本質的なビジネスをしているか

本質的なビジネス、人類にとって本当に必要なビジネスを
していたら、その企業は「私たちの仕事は何のために
あるか」を簡単に言えるのです。

ということは、そこに投資する方も「なぜここに投資するか」を
簡単に言えるわけです。

すべてがシンプルに回っていくわけですね。

これが本質的なビジネスをしていない会社の場合、
こうなるわけです。

「我が国は現在少子高齢化の事態に直面しており、
この問題を早急に解決しなくてはならない。弊社が提案する
ソリューションは…」

読んでいて頭が痛くなりますね(笑)。多分、書いている
本人も頭が痛かったというか、楽しくなかったはずです(笑)。

こういう難しい言葉をやたら使う人とか会社というのは
「自分でも、何をやっているかよくわかっていない」のです。

わかっていないから、一言でズバッと言えないのです。
そして、自分のやっていることがわかっていないわけですから、
当然ビジネスがうまくいくわけもないんですね。

その逆に簡単にズバッと本質をつける会社は、自分達の
ビジネスについて考えに考え抜いているのです。

なので、生き残る確率が高い。そういう企業に投資すれば
間違いない、ということをウォーレン・バフェットは常に
考えていたわけです。


■言葉が簡単ならいいのか?

もちろん違います。知識が全然ない人、経験がない人も
「愛がすべて」とかシンプルな言葉を、いともたやすく
多用するからです(笑)。

「愛がすべて」は確かに本当です。しかし、その科学的な
理由を説明できる人や、過去に人類が起こした「愛の奇跡」の
エピソードをどれだけ知っているか。

そして何より自分がそういう経験を人生の中でしてきたか
どうかで、この言葉の重みは激変するんですね。

なので、簡単な言葉を使っていればいい、というわけでは
ないのです。

企業の側でも投資するバフェットの側でも「考えに
考え抜いた上での短い言葉」だから意味があるのです。

書こうと思えば、彼らは大長編の論文くらい簡単に書けて
しまうのです。

そのような「膨大なバックグラウンド」があっての
シンプルな言葉、企画、人生。そういうものをいつも
意識したいですね。