ベネフィットとは何か?ジョブズはなぜあんなに
売り上げることができたのか、その考え方についても
ここでは詳しく解説しています。

アップル

音声も撮ったので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
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ジョブズはここで「今のパソコンは、ちょっと調べたいときに
すぐ調べられるものではない。それでもこれだけの人数が
そう答えているということは、もっと小型のモバイルパソコンが
あったら『ちょっとした調べ物』もっと増えるのでは
ないか?」と思ったわけです。

ジョブズはiPhoneの登場のはるか前からこうしたことを考えていて
それがiPhoneの発明に徐々につながって行ったんですね。


・ユーザーは、自分が本当に求めているものに気づいていない

ジョブズが残した有名な言葉で「ユーザーは、自分が本当に
欲しているものに気づいていない」というものがあります。

つまり、何が本当のベネフィットなのか、実はユーザー本人が
気づいていない、というわけです。

彼らは、自分が本当にほしいものが何かもわからないまま、
企業に踊らされていろいろな物を買っている、ということですね。

もちろん、企業の方も本当はユーザーが何を欲しがっているのか
わからないまま、「アンケートによると…」とか「今の市場の
動向によると…」などといって、今わかっているデータから
ベネフィットを予測して、それで商品を提供しているわけです。

でも、それでは本当にヒットする商品を出すことはできないんですね。
ユーザーは自分が求めているベネフィットをわかっていない、
という前提に立って「彼らが本当に求めているベネフィットとは
何だろう?」かんがえる必要があるのです。


・ドリルがほしいのではない、穴がほしいのだ

これもマーケティングの世界で有名な言葉ですが、ユーザーが
ドリルを買い求める時、彼らはドリルが欲しいのではないのです。

彼らがほしいのは「穴」なんですね。
「簡単にほれるドリル」というのは本当のベネフィットではなく、
本当のベネフィット「楽に生まれる穴」なのです。

ということは別にドリルを売らなくてもいいのです。
「穴あけ代行」というサービスでもいいですし、
「穴を開けやすくする薬品」でもいいですし、
あるいはドリル以外の道具でもいいでしょう。

このように「本当のベネフィットは穴である」
ということを見極めて、それに合わせたサービスを提供する
というのがベネフィットの本質なんですね。