■アドラーが説いた共同体感覚とは?

くさくて簡単な言葉を使うと、
「我々は一人で生きているわけではない」ということです。

共同体感覚

音声も撮った↓ので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
⇒ この記事の音声を聞く

「ああ、はいはい」と言って、
ページを閉じたくなる方もいるでしょう(笑)。
私もこういうキレイ事のJ-POPみたいな言葉は苦手なので、
気持ちはよくわかります(笑)。

しかし、ネットビジネスをやっているなら、
「Google」という一番わかりやすい具体例があります。


■Googleに好かれることは、まさに共同体感覚である

SEOについて本気で勉強・実践している方は
知っているでしょうが、
今のGoogleは、本当にいいコンテンツをアップすれば、
自作自演のリンクなど何もなしでも上位表示してくれます。

それは「その方が社会のため」であり、
社会のためのGoogleになれば、Googleが受ける利益も
「莫大かつ、いつまでも続くもの」になるからです。

利益
つまり、社会という「共同体」の利益と、
Googleの利益が一致しているのです。

そこにさらに乗っかって、良いコンテンツを
制作する人々は、社会、Googleと一緒に
自分も豊かになるということです。

(もちろん、あなたのサイトを見た人も豊かになります)

というのが「共同体感覚」の具体例です。
キレイ事ではない、というのが
わかっていただけたでしょうか。


■共同体感覚が必要な、もっと原始的な理由

上のように書くと、いわゆる「Win-Winの発想」のようになり、
「心理学というよりビジネスじゃん」と
思われるかも知れません。

Win-Win
アドラー心理学で共同体感覚が必要と説く理由は、
もっと原始的なものもあります。

それは「人間という名の猿は、
人間と一緒でないと生きていけない」というものです。

(この表現は、私独自の表現です。
 言っている内容は、アドラー心理学と同じです)


■極限の飢餓状態でも、猿はエサより仲間を求める

猿を使った、有名な実験があります。
「赤いボタンを押す…エサが出てくる」
「青いボタンを押す…仲間の写真が出てくる」

ということを猿に教えて、
その猿を数日間、独房に閉じ込めます。
その間、エサを与えず、仲間にも会わせません。

独房
そうして餓死する寸前のギリギリの状態で、
2種類のボタンを見せます。
そうすると、猿はエサが出るボタンではなく、
先に仲間が出てくる方のボタンを押すというのです。

猿は恰好をつけたりしません。
その猿が極限状態でもまっさきに「仲間」を求めたということは、
「人間という猿は、仲間なしでは生きていけない」
ということなのです。

人間はムダに賢いので、自分の行動をいろいろ正当化します。
しかし、嘘を一切つかない正直な猿が、
エサより先に仲間を求めたのです。

これがアドラー心理学の「共同体感覚」が
嘘ではない、何よりの証拠なのです。