ネットビジネスの世界ではノマドの方が多いので、
「スターバックスが好き」という人の割合も
高い気がします。

ここではスターバックスの元日本CEOである、
岩田松雄さんのエピソードを紹介します。

CEO

音声も撮ったので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
⇒ この記事の音声を聞く

■「それって、スメルのことだろ?」

岩田さんがスターバックスに入る前、飲食業界での
経験はありませんでした。

しかし、経営自体はどの業界でも同じだと思っていた
岩田さんは、アメリカのCEO(ハワード)との
最終面接の時、こう自分をアピールします。

「私には、経営の感覚があると思う」

と言った時、ハワードの顔色が急に変わって、
こう言いました。

「わかるよ、マツオ!それって『スメル(香り)』の
ことだろ?」

「スルメ」と勘違いされないように、「香り」と
つけておきました。

とにかく、岩田さんの短い一言に、ハワードは
反応してくれたわけです。

でも、ほとんどの人はこう思うでしょう。

「別に、普通の言葉じゃん」と。
しかし、実はここに成功の鍵があります。


■真理は単純で、それに説得力を持たせる人生が重要

たとえば漫画史上最大の名言の一つである
「あきらめたらそこで試合終了だよ」(スラムダンク)も、
言葉自体は非常に単純です。

実際、作者の井上雄彦先生も「何も考えずに
書いた台詞」と語っています。

しかし、この言葉が20年近く経った今でも
人に愛されてるのは、そのバックにある
「三井の人生」に説得力があったからです。

岩田さんとハワードが分かり合った瞬間もそれで、
彼らは「言葉」で分かり合ったのではなく、「人生」に
よって分かり合ったのです。

岩田さんが「経営の感覚」と口にした時のその眼の色や
声色で、ハワードは「自分と同じ道を歩んできた人間だ」
ということを直感的に感じたわけです。

これはもう、理屈ではないんですね。同じ道を歩んだ
人間だけにわかる匂い、スメルなのです。


■なるなら、こういう人間になりたくないか?

…と、私は自分に言い聞かせています(笑)。

私以外の人が楽して稼ぎたいと言うのは自由だと思いますし、
その他どんな生きかたをしていようと私には
関係ありませんが、私は、なるならこういう人間に
なりたいと彼らを見ていて思います。

もちろん、岩田さんやハワードのようになるのは、
とても難しいでしょう。しかし、もっと小規模で
あってもこの「分かり合う」という経験は、
日常たくさんできるはずです。

楽して稼げるお金持ちにもなりたいですが、
どんな人にもなれるなら、お金持ちでもあり彼らの
ようでもある、という人間になりたいです。

贅沢ですかね(笑)。