■抽象的な本だが、具体的なアドバイスがいくつかある
『思考は現実化する』は、基本的に「抽象的な」本です。
これは別に悪口ではなく、自己啓発本の元祖なので当然ですし、
言わば「人間の真理」を説いている本なので、
根本的なアドバイスがどうしても多くなるのです。
ただ、その中にも具体的なものがいくつかあります。
アドバイスとも言えるし、名言とも言えるものですが、
この記事ではそれらに絞って紹介します。
■人の脳は電源と同じで、消耗する
この言葉が意味するのは、「あなたの心が気落ちした時、
それは心の問題ではない」ということです。
単純に「電源を消耗して、弱くなっているだけ」で、
「充電したら、また強くなる」ということです。
これは非科学的な話ではありません。
実際、脳というのは肝臓などと同じく「臓器」なのです。
神経回路や血管の働きによって動いているし、
その血管に血液を送る心臓のスタミナとも、
連動しているわけです。
こういう臓器であり、肉体とつながっている以上、
「肉体が疲れたら、心も疲れる」というのは、
ある種当たり前のことなんですね。
最近では、こういう「脳も臓器である」ということは、
広く言われるようになりました。
しかし、『思考は現実化する』の時代にはほとんど知られておらず、
これをほぼ最初期に説いたナポレオン・ヒルは、
つくづく偉大な人なのです。
■消耗した脳を、どう回復させるか?
ナポレオン・ヒルはその回復のさせ方について、
「活力あるものに触れる」とアドバイスしています。
具体的にいうと「いい人、いい本、いい音楽」などです。
「いい人」というのは、言うまでもなく
「刺激になる人」とか「好きな人」などです。
(誰からも好かれる人、という意味ではありません)
これは平凡なアドバイスのようですが、実は違います。
たとえば、私たちは日頃どんな本(活字)を
読んでいるでしょうか。
ネット上で、ジャンクフードのような芸能人についての
ゴシップ記事などを読んではいないでしょうか。
(ネットビジネスをやっていると、
むしろこれを生産する側なので、
否定的なことは書きづらいですが…。笑)(^_^;)
私たちは「いい本(言葉)に触れる」というのが
いいことだと知っていながら、
現実にはほとんどそれをやっていないのです。
「体にいいものを食べると健康になる」と知っていながら、
それができないというのと同じですね。
逆にいえば、「それをやったら成功に近づく」と、
ナポレオン・ヒルは教えてくれているわけです。
それを守るだけで成功するなら、何だか容易いものだと
思えるのではないでしょうか。