本田宗一郎といえば、言わずと知れた
ホンダの創業者であり、日本史上もっとも
有名な経営者の一人です。
ここでは彼の人生から成功のヒントを
学んでいきます。
音声も撮ったので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
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■「やりたいことをやれ!」
これは彼の代表作のタイトルです。
他の人がいうと陳腐なタイトルですが、
本当にやりたいことをやって世界の
ビジネスの歴史に名前を残した本田宗一郎
なので、このタイトルにもとても説得力があります。
この本を読んでいると、彼が常に熱く生きていた
ということがわかります。
たとえば小さい頃に一人暮らしをしたいと
思ったら、川沿いに竹や樹の枝を組み合わせた
小屋を作り、そこで暮らそうとしたりしました。
結局夜になって怖くなってしまい帰ったのですが、
小さい時から何かを思いついたらすぐに
実行する人間だったのです。
それは大人になってからも同じで、いろいろ人と
衝突しながら実験しまくっていたら、いつの間にか
F1で主要部門を制覇してしまったりと、
あらゆる成果を上げていたわけですが、根底に
あったのは「やりたいことをやる」というエネルギーなのです。
■安易な気持ちで真似してはいけない
ただ、この「やりたいことをやる」という一言が、
最近の日本人(特にわたしたちのような
若い世代)には勘違いされているような気がします。
つまり、子供のわがままのようにただ
やりたいことをやって許される、
というような考え方です。
これがおかしいことは少し考えればわかります。
たとえば仕事中なのに「サッカーをした
い!」といってサッカーを始めたとします。
しかし、サッカーをできたからこの人は自由か
といったらそうではないわけです。サッカーには
「手を使ってはいけない」というルールもあるし、
その他あらゆるルールの中で、自分の体力や技術で
相手と勝負しなければなりません。
自由にサッカーをしたのはいいけれど、相手の方が
強かったら結局サッカーをしない方がマシだったん
じゃないか、というくらいみじめな敗北を
味あわされたりするわけです。
そこで奮起してサッカーの腕を磨くような根性が
ある人なら、最初から仕事でも我慢できるでしょう。
仕事で何も我慢できない人というのは、結局この趣味の
サッカーでも何も我慢できないはずです。
事実、イラクをフセインが独占していた頃、
フセインの子供がサッカーをすると、相手は全員わざと
負けていたそうです。フセインの子供が一人で
ゴール前までドリブルしていてシュートを決めるという、
何ともアホらしいことが現実に行われていました。
■自由は「立ち向かう姿勢」の中にだけある
ここからわかることは「完全な自由」というのは
人から与えられるものではないということです。
どんな状況でも楽しんで立ち向かう、という
精神の中にだけ本当の自由があるわけです。
キレイ事と思われるかもしれませんが、その逆の例で
あるフセインの子供を見ればよくわかるでしょう。
成功は結局、キレイ事の中にしかないのです。
本田宗一郎は誰よりもわがままをつらぬいた人ですが、
誰よりも努力をした人でもあります。
彼のようになりたければ、人一倍努力をすることです。