『スタンフォード大学の自分を変える教室』という
ベストセラーによれば、私たちの意志の力は3つに分かれます。

それぞれ説明します。

意志力

音声も撮ったので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
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■意志力は3つに分かれる

①やる力

面倒くさいこと、動物だったらやりたがらないようなことも、
敢えてやる力です。

具体的には興奮物質を出すことによって、人工的にテンションを
上げて、その難関を乗りきれるようにします。

動物の闘争本能がより高度化したものです。


②やらない力

①の逆で、動物だったらついついやってしまうようなことを、
あえて我慢する力です。

①とは逆に鎮静物質を出すことによってテンションを下げ
(冷静になり)、自然と我慢できるようにします。

これは動物の危機察知本能が高度化したものです。動物でも
「これを食べたらお腹を壊す」と学習することはありますが、
それがより長期の予測をするというものです。

「こんな高カロリーのものを食べたら、後々マイナスになる」
などの予測ですね。


③望む力
これは①と②を場面に応じて使い分ける「指揮官」のような
ものです。自分がどんな時気持ちよかったか、どんな時
気持ち悪かったかを記憶しています。

そして、その記憶を元に「自分はこういう状態を望んでいる」
という理想型を弾き出し、それを元に「この場面は①の力を
使うか?それとも②か?」ということを判断し、それぞれの
スイッチを入れます。


■これらはスポーツのように鍛えることができる

これらの能力はスポーツとまったく同じように鍛えることが
できます。

というのは、①や②のように「物質を出す」というのは、
脳という臓器の運動だからです。シナプスなどあらゆるものが
「実際に動いて」起こる現象なので、その運動に、体を慣れ
させれば慣れさせるほど有利なわけです。

私たちは精神に筋肉など存在しないと思っています。しかし、
実際にはバリバリ筋肉があるんですね。

もちろん、実際の筋肉とは違いますが、「神経線維の太さ」など、
筋肉に近いものはたくさんあるのです。
それらを物理的に鍛えるというのが「精神修行」なんですね。

精神が目に見えないものだと思うと、どう鍛えたらいいのか
途方にくれてしまうと思います。

しかし、こうして分析してスポーツの能力と同じものだと
わかると、俄然鍛えやすくなるでしょう。

ぜひ意識してみてください。