ビジネスは人と関わって成立するものです。人の心理について
理解しておくことで、ネットビジネスについても役立つ時が
出てくると思います。ここでは、そんな心理学について
詳しく説明していきます。

音声も撮った↓ので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
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■マズローの欲求5段階説

マズローの欲求5段階説は有名なので、知っている人も多いでしょう。
これは自己実現理論とも呼ばれるもので、
人間の欲求は、レベルが低いものが満たされるにつれて、
よりレベルの高いものに移行していく、
というものですね。

(現代人からしたら、ある意味当たり前に感じられることですが、
 これを最初に唱えたマズローはすごい人だと思います)

で、その5段階の欲求ですが、下から順番にこのようになっています。

・生理的欲求
・安全の欲求
・所属と愛の欲求
・承認の欲求
・自己実現の欲求

…というものです。
それぞれ詳しく説明していきます。


生理的欲求食事、睡眠、排泄など

安全の欲求生活する住居、治安のいい地域に住むなど、
安全が確保できること


所属と愛の欲求自分が所属する家族や組織、
自分を愛してくれる親などを求めること


承認の欲求組織などにただ所属するだけでなく、
その中で尊敬されたいという欲求


自己実現の欲求人の評価などを抜きにした
「自分の理想」に向かっていく欲求


この欲求のレベルを見ていると、その段階ごとに、
それを満たしている業種があることがわかります。

たとえば、お米の製造や販売は、
生理的欲求を満たしています。

また、有料の公衆トイレなどもこれを満たしています。
性欲を満たす風俗やアダルトビデオなどの産業も
これに属すると言っていいでしょう。

続いて、マンションやアパートなどの賃貸住宅の提供も、
豪華なものでなければ2つ目の安全の欲求を満たしています。
要は「安心して寝られる場所が欲しい」ということですね。

最近では、ネットカフェなどもそれになっているかも知れません。

そして、所属と愛の欲求
たとえばバーやスナックなどは、この役目を果たしていますね。

バーやスナックに通う人もいろいろでしょうが、
たとえば会社や自宅で孤独感を感じており、
こういう場所に自分の居場所を見つけている、
というサラリーマンの方も結構います。

こうした方は、一応肩書としては会社に所属しているのですが、
その自分に違和感を持っていたり、あるいはそこにいる自分が嫌いなため、
別の場所に所属しようとしているわけです。

で、「あなたが所属するべき場所はココですよ」
といってそれを提供しているのが、
バーやスナックなどの役割の一部なんですね。

宗教団体なども、この原理、このレベルの欲求で成り立っているといえます。

承認の欲求については、かなりの数の産業がここに含まれます。
たとえば学習塾もそうですね。
いい高校や大学に受かって、社会から認められたい、というのが
こういうところに通う動機になるわけです。

ブランド品のバッグなどもそれです。
ただ、人によっては学習塾にしてもブランド品にしても、
目標を達成するため「自己実現」という可能性もあります。

このように、これらの5段階の欲求というのは、
完全に線引きされているものではなく、ある程度共通する部分もあります。

たとえば人によっては「性欲を一瞬たりとも我慢せずに満たす」
ということに自分の美学を感じていることもあるでしょう(笑)。
その場合、この人が「生理的欲求」にしたがって生きることは、
実はレベル5の自己実現なのです。

その代表とも言える人がカサノバですね。
中世ヨーロッパを代表するプレイボーイで、
とにかく本能のままに生きた人物です。
そういう人生を送るのも立派な「自己実現」でしょう。