■心理学を学ぶと、日常生活のすべてがビジネスにつながる

心理学を学んだ後で日常生活をよく観察すると、
街中のいろんな人の行動が、すべて心理学で説明できると
いうことがわかります。

たとえば街中の広告を見て、
「これはマズローの段階説の、どの部分にあたる広告だろう」
と考えたりするわけです。

街中の広告で有名になったものと言えば、
たとえば2013年の冬なら「全部、雪のせいだ」でしょう。

これはもともとはスキー場などの宣伝でしたが、
大雪でJRが止まったことなどもあり、狙っていないのに
ギャグになったとして、
その点でも話題になりました(笑)。

で、ギャグの方は抜きにして、これがマズローの欲求のどの段階に
訴えている広告かを考えてみる、
というのも面白いです。

・雪の上を滑りたい
→これは生きることとは関係ありませんが、「運動したい」というのは
 生理的欲求です。なので、日頃あまりに運動不足の方の場合、
 生理的欲求を刺激されるコピーだといえます。

 逆に、日頃からスポーツしている人の場合、
 「おお、雪にチャレンジするのも面白そうだ」という、
 自己実現の部分が刺激されることもあります。

 というように同じ「雪の上を滑ろう」ということを訴える場合でも、
 相手の日頃の運動状況によって、刺激する部分がまったく違うのです。


・スキー場でモテようぜ
→これもいろんな部分を刺激します。
 人によっては「ゲレンデで出会う→そのままセックス」
 という風になるので、
 生理的欲求を刺激するでしょう。

 逆に「いろんな場所に出かけていって、異性とラブラブの生活をする」
 というのを人生の目標にしている人もいるでしょう。
 この場合、自己実現にもなります。

(先に書いた、カサノバのような人生を送りたい、という夢ですね)

 また、モテるというのは承認とも言えるので、
 「承認の欲求」の部分にも街頭します。


というように、同じ広告でも、それがどの段階に訴えるものかは、
相手によって違うということです。
(大事なことなので2回書きました。笑)

街中の広告を見て、マズローのそれにどう当てはまるか考えている人も、
一つのことだけ考えて終わり、ということが多いのではないでしょうか。

「化粧品だから、承認の欲求だ」という風に。
しかし、実際にはそれに命をかけている人なら自己実現ですし、
周りの人が「ブスは認めない」という人ばかりだったら、
「所属や愛」のために化粧品が必要なこともあります。

…というように、心理学を日常生活に応用していろいろ考えるというのは、
無限の奥深さがあるのです。

学校のテストの丸暗記のように簡単に終わらせるのでなく、
ぜひ深く考えて楽しんでいただきたいですね。