■「売上を伸ばす」か「コストを減らす」か
『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』では、
「利益を出す方法は2つしかない」と書かれています。
音声も撮った↓ので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
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当たり前と言えば当たり前ですが、
1.売上を伸ばす
2.コストを減らす
のどちらかです。
これ自体は「100mを9秒で走れば金メダル」みたいに、
「誰もがわかっていること」であり、
「できたら苦労しないこと」です。
ただ、その当たり前のことが、
この大ベストセラーで特に「キーポイント」として
強調された理由を、あらためて考えてみましょう。
■問題をとことんシンプルにして、原点から考える
松下幸之助は「商売は必ず儲かる」と言っていましたが、
要はこの方程式通り、
「売上ーコスト=利益」を徹底すればいいわけです。
松下幸之助の言葉は「人の役に立つことをしていれば」
という条件もつきますが、
その条件にプラスして、この方程式を守っていれば、
利益は絶対に出るんですね。
(出ない方がむしろ異常、ということです)
そう考えると、何だか簡単な気がしてきますよね。
『さおだけ屋はなぜ~』で山田真哉さんがこれを強調された理由は、
「ビジネスは、そのくらいシンプルに考えていい」
ということだと思います。
(真意はご本人でなければわかりませんが)
■スモールビジネスに特に生きるヒント
この方程式は、ネットビジネスのように個人で行う
「スモールビジネス」には特に生きるヒントです。
個人でするビジネスである以上、
売上はどうしても小さくなりますが、
代わりにコストがものすごく小さい、
という強みがあるからです。
その点、さおだけ屋のビジネスモデルと、
ネットビジネスのモデルはかなり似ているんですね。
そして、両方共通して意識すべきことがあります。
■「機会費用」という考え方
さおだけ屋は、確かにさおを売るのにコストはかけていません。
しかし、ある評論家の方が指摘していましたが、
「さおだけ~」と言っている時間、他の商品の宣伝をしたり、
そもそもグルグル回ってないで、別の事業を考えたりしたら、
もっと稼げるかも知れないのです。
つまり、目に見えないだけで、
もしかしたら利益をのがしているかも知れないのです。
これを「機会費用の損失」といいます。
ネットで仕事をする場合も、物理的なコストはなくても
「自分がそれにかけた時間、労力」は、
コストとしてしっかり考える必要があります。
この点、コストのかからない仕事は、
必ずしも「本当のノーコストではない」ということを、
意識しておきましょう。