■ローリスクなのにハイリターンの場合がある
『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』では
「ローリスク・ハイリターンのビジネスが存在する」
ということも説いています。
(エピソード2の内容です)
音声も撮った↓ので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
⇒ この記事の音声を聞く
「そんな美味しい話があるか」と思われるかも知れませんが、
著者の山田真哉さんが挙げているのは、
たとえば下のようなケースです。
・すでに特定のジャンルで成功している企業
・その企業が、隣接ジャンルに進出する
・ゼロから始める企業より、明らかにローリスク
・しかも得意分野に近いので、リターンも大きい
…という例です。
これだと「確かに」と思えるでしょう。
逆に「まったくの苦手分野」に進出したら、
「ハイリスク・ローリターン」であることがわかります。
(たとえばソニーが今から農業に進出しても、
どう考えてもハイリスク・ローリターンですよね。
ちなみに、ユニクロは10年前に農業に進出し、
失敗した過去があります)
■ネットビジネスも「ローリスク・ハイリターン」
同じように、ネットビジネスも「ローリスク・ハイリターン」
の典型的なビジネスです。
社会的な名声は得にくいので、名声をリターンと考えるなら、
ローリターンかも知れません。
しかし、金銭的には間違いなくハイリターンです。
にも関わらずハイリスクだと思って参入しない人がいる。
これは他のジャンルでも同じです。
こういう「ローリスク・ハイリターン」の穴場は
あちこちにあるのに、多くの人が「思い込み」によって
それを見逃しているのです。
■『エンゼルバンク』が説く「もやもや神話」
『ドラゴン桜』の作者が次に放ったヒット作で、
ドラマ化もした『エンゼルバンク』。
そこでもやはり、ドラゴン桜の主人公だった桜木が、
下のように言っています。
「公務員は本当にローリスクか?
芸術家やスポーツ選手は、本当にハイリスクか?
ハイリスクだと思って、実はローリスクな商売を、
見落としていないか?」
桜木はこういう「世間の思い込み」のことを
「もやもや神話」と言っています。
たとえば「現代は昔より少年犯罪が増えた」などが典型で、
事実はまったく逆なのですが、こういう間違った
「思い込み」は、日本人の間にたくさんあるのです。
『さおだけ屋はなぜ~』で説かれているこの「リスクの話」は、
ただビジネスの話にかぎらず、
こういう「常識を疑え」というメッセージにも、
つながると言っていいでしょう。
大ベストセラーだけに、多くのヒントがある本です。