競争というのは「市場の中」で起きています。
そして、この市場は「ここからここまで」という
「境界線」が引かれているんですね。
(顧客層のことです)
競争を避けたいなら、
「この境界線を書き換えてしまえ」というのが、
ブルー・オーシャン戦略の発想なのです。
■すべての業界は「戦略グループ」に分かれている
たとえば自動車メーカーは、
全員がライバルというわけではありません。
具体例をあげると、ダイハツとBMWは、
ライバルではありません。
お互い相手にしている客層がまったく違うからですね。
このような「ターゲットの違いによる分類」を、
「戦略グループ」と言います。
すべての業界は、業界の中でもさらにこの
「戦略グループ」に分かれているわけです。
■戦略グループを再編成する
ブルー・オーシャン戦略では、
この戦略グループを再編成します。
「本当に、このグループ分けでいいのか?
ということを徹底的に考える(感じる)わけです。
こういうグループ分けは、
「合理的だから、そうなっている」ものもありますが、
「ただ、長年の慣習を引きずっているだけ」
というものも結構あります。
もし業界がそのような古臭い「グループ分け」を
しているようだったら、
それを新たに編成し直すだけでも、
ブルー・オーシャンが生まれるのです。
■「購買者」と「利用者」が違うケース
たとえば製薬会社の場合、
薬品を直接買ってくれるのは「病院」です。
つまり「購買者=病院」です。
しかし、実際にその薬品を服用する人は違います。
普通の患者さんたちですね。
つまり「利用者=患者」です。
このように「購買者と利用者が違う」というのも
「市場の境界を引き直す」チャンスがあります。
たとえば「患者に直接薬を売ったら?」という発想が、
この場合はできるわけです。
(実際、直接の販売が解禁された薬は、
業者がこぞって消費者に直接売るようになりますね)
■ネットビジネスでもよくあるパターン
このパターンはネットビジネスでも非常に多く、
アフィリエイトはまさにそれです。
アフィリエイターにお金を払ってくれる人は「ASP」であり、
商品を販売している会社、販売者です。
しかし、実際に購入して使っている人は、
「一般のお客さん」ですよね。
ということは、最終的には
「普通のお客さんのためのサイト」を作っている人が、
アフィリエイトでも一番成功するわけですが、
実際には多くの人はそれをやっていません。
ひたすら売ることだけを考えて
「商品の販売会社」の方だけ向いていますよね。
こういう所にも、実はブルー・オーシャン戦略の種が
あるのです。