好意のルールは「好きな人から頼まれたことには、
イエスと言ってしまう」という人間の法則です。

これはビジネスを通り越して、人間の感情の基本とも言えますが、
『影響力の武器』でも多くの実例が紹介されています。

好意

■世界一成功した自動車のセールスマン

「世界で最も自動車を売った男」として、
ギネスにも認定されている、ジョー・ジラードの成功例。

彼は平均して毎日5台の車を売っていたという強者ですが、
彼のやったことは非常にシンプルでした。

1.正しい価格で売る
2.好かれて売る

1.は当たり前なので、重要なのは2.です。
彼は「売る」というより
「人に好かれる」スキルに長けた人物だったのです。

好かれる

■人間が好意を持つ時の条件「類似性」

人間が人を好きになる条件はたくさんありますが、
その一つに「類似性」があります。
つまり「自分と似ているかどうか」です。

外見、価値観、出身地、出身学校…などですね。
誰でも思い当たるところがあるでしょう。

「自分にないものを持っている人に惹かれる」
という例外もありますが、
自分と似ている人を嫌いになることは少ないです。

「近親憎悪」という「似ているから嫌いになる」
ということもありますが、
こうした人に対しては、逆に違う部分を強調して振る舞えば
いいだけの話です。

大抵の人は類似性がある人に好意を持つので、
たとえば出身校のOBなどを通じて、
みんな人脈を作っていくわけですね。

ハロー効果

■「ハロー効果」を活用する

ハロー効果は「何か一ついい特徴がある人は、
他の部分までいいように見える」という効果です。
(人だけでなく、商品などの物でもいえます)

これを人に好かれるために応用する、一番簡単な方法は
「外見を磨く」ということ。

『人は見た目が9割』というベストセラーは

賛否両論を呼びましたが、
実際、『影響力の武器』に登場する調査結果でも、
「外見のいい人は、それだけで信頼される」と証明されています。

具体的には、外見がいいだけで
「誠実さ、知性、才能…」と、あらゆるものを持っている、
と見られるということです。

類似性

■保険会社の営業記録の調査結果

さらに、ある保険会社の営業の記録を調べたところ、
やはり契約してくれるお客さんは、
年齢や習慣、喫煙の有無などの特徴が、
売り込みをしたセールスマンとよく似ていたそうです。

保険のように他社との差別化が難しい商品の場合、
特に営業マンが人から好かれることが大事なのですが、
ここでもやはり「類似性」のルールが生きているわけですね。

ネットビジネスでも「差別化が難しい」という部分は、
結構あります。そこで悩んでいる方は、ぜひこの
「好意のルール」を参考にしていただくといいでしょう。