「レア物」という言葉に象徴されるように、
「希少性」はそれだけで物の価値を押し上げます。
(宝石でも金銀でも、何でもそうですよね)

宝石などは物理的に珍しいものですが、それとは違い、
人工的にこの「希少性」を演出するのが、
マーケティングの技術です。

希少性


■「数量限定」「地域限定」「期間限定」

これらの言葉は、もう誰もが見慣れているでしょう。
見慣れているを通して、見飽きていますよね(笑)。

でも、マーケター側もあの手この手で、
これらの方法を新しく見せようとしています。

たとえば「地域限定」の場合「ご当地」という
新しい言い方が定着しましたね。

この響きには、何となく「観光地的」な響きがあるし、
「地元愛」もくすぐるし、「地域振興にも協力している」
という感じがします。

実際、地域の経済に貢献しているという点で、
まったく間違いではないのですが、
こうやって同じ「希少性」の技術でも
「言葉を変えるだけ」でさらに効果が高くなるのです。

言葉

■カウントダウンタイマーの設置

これもネットビジネスの場合、
情報商材の販売などで見飽きるぐらい
見ていると思いますが(笑)、
それでもいまだに効果的な手法です。

これもある種の「期間限定」なのですが、
それをもっと強めて
「最終期限」を持ち出すことで、
心理的に圧力をかけています。

人間は基本的に先延ばしにする生き物なので、
「いつでも買える」となると、買わないんですね。
なのでこうして「ここを逃したら、二度と買えない」という、
一種の危機感を煽るのです。

危機感

■希少性はなぜ価値があるのか?

希少性が人間にとって価値がある理由は、
生物学的に説明することができます。

まず、人類は「全滅」を避けようとします。
たとえば伝染病などで全滅するのを避けたいんですね。

そのためには「いろいろな人間」が必要です。
その多様性を出すために、人類(というより生物)は、
「オスとメス」という組み合わせを考えたのです。

この組み合わせによって、いろいろなタイプの子孫を作り、
それで「誰かが生き残る確率」を高めたわけですね。

多様性

同じように、希少な食べ物を食べていれば、
「希少な体」になり、生き残れる確率が高まります。

同じように、希少なアイテムを持っていれば、
「普通の道具では取れない木の実を取れる」
可能性が高まるわけです。

(そこまで計算していなくても、
 人間は無意識のうちに、こう考えています)

このような生物学的な理由があって
「希少性」は影響力があるのです。
これはぜひネットビジネスでも応用したい要素です。