ミスタードーナツを経営している会社がダスキンということは、
割と多くの人が知っているかと思います。では、何で清掃道具や
清掃業を手がけるダスキンがドーナツ屋さんをやっているのか、
理由がわかるでしょうか。
これは日本のビジネスの歴史にも関わるものです。
音声も撮ったので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
⇒ この記事の音声を聞く
■フランチャイズを導入できれば、何屋でもよかった
実は、ダスキンはドーナツ屋さんを始めたかったのではなく、
フランチャイズ制度を日本に導入できれば、何でもよかったの
です。
当時すでに大企業だったダスキンは、ケンタッキー・フライド
チキンなどを中心にアメリカで流行っているフランチャイズの
制度に目をつけ「これを日本に(自社に)導入したい」と
思ったんですね。
そして、その勉強のためにアメリカに行ったのですが、その時
会った経営者がミスタードーナツの経営者だったのです。
ミスタードーナツ以外にもフランチャイズの企業はたくさん
あったのですがいろいろな縁でミスドの経営者と会ったんですね。
で、ダスキンの社長は「日本でもミスドをやらせてくれ」と
言ったわけです。それが実現して日本で広まって、いつの間にか
ダスキンよりもミスドの方が有名、というくらいの大成功を
収めてしまったんですね(嬉しい誤算といいますか。笑)。
■経営の法則は全業種同じである
ここから学べることは、「経営の法則は全業種共通」と
いうことです。清掃業界で成功したノウハウは、飲食業界でも
そのまま生きたんですね。
(アメリカのミスドのノウハウを真似しただけで成功するほど
甘くありません。そもそも当時の日本人の多くは「ドーナツって
何?」という状態だったんですから。
しかも、ドーナツが根付いた後でも日本独自の従業員の心理、
顧客の心理、季節の関係など、あらゆる違いがあるのです。
アメリカのノウハウがそのまま通じるはずがありません)
そのような難しいことをダスキンの経営陣はやってのけたわけ
ですが、実はこうした例はよくあるのです。たとえば今
マクドナルドの社長をされている原田さんという方は、もともとは
アップル日本支社の社長でした。
アップルでの実績を買われてマクドナルドに引き抜かれたんですね。
同じくスターバックスの元日本CEOだった岩田松雄さんという方も、
それまでは日産自動車やスポーツ用品の会社など、あらゆる
ジャンルの会社で「プロの経営者」として招かれて、その手腕を
振るっていました。(コンサルタントに近い感覚ですね)
ネットビジネスでも何でもビジネスの法則というのは基本共通です。
なので、「一芸は多芸に通ず」」という言葉の通り、この業界で
成功したら、他の場所にいってもその経験を活かすことができます。
なので「ここで成功したら世界がどんどん広がる」と思って、
がんばっていただきたいです。