スピードも大事だけどクオリティも大事、ということはよく
言われます。これについて私が言いたいのは「スピードも
クオリティのうち」ということです。

スピード

音声も撮ったので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
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■マックのハンバーガーが10分後に出てきたら意味がない

そもそもクオリティとは何かというと「顧客満足」です。
お客さんが満足するかどうかがクオリティなのです。間違っても、

・良い材料を使っています
・たっぷり手間暇かけました

ということではないのです。わかりやすい例を上げましょう。


■松阪牛が使われたハンバーガーなど要らない

たとえばハンバーガーの牛肉に松阪牛が使われていたとしましょう。
「いい素材を使う」ということがいいクオリティの証であるなら、
このハンバーガーはとてもいいものだということになります。
実際、いいものかも知れません。

しかし、はっきり言って誰も求めてないですよね。味なんて
わからないし、下手をしたら松阪牛がハンバーガーの味に合って
なくて、普通のマックのハンバーガーの方がおいしい、
ということになりかねません(というか、なるでしょう)。

つまり、たとえいい材料を使ったり、たっぷり職人が手間隙
かけたりしても「それを人が求めてなければ意味がない」と
いうことなのです。クオリティの定義は「お客さんのニーズに
一致しているかどうか」なのです。

この「一致度」がクオリティを決めるただ一つの基準なんですね。


■だから、マックではスピードがクオリティである

お客さんがマックに求めるものはスピードです。
(安さもありますが、スピードが早ければ安くなるので、突き
詰めるとスピードです)

味でマックが好みという人もいるでしょうが、それははっきり
言って「いつも食べているうちにそうなった」だけです。

そして「何でいつも食べていたのか」といったら「安いから」と
いうことになります。その安さもスピードから生まれているわけ
ですから、「お客さんがマックに求めるもの」は全て「スピード」
から生まれているのです。

だから、上に書いた「一致度」をマックに当てはめると、それは
一にも二にもスピードなのです。もちろん、ただ早いだけで接客が
雑ではみんな嫌な気持ちになるので、マックは「スマイル0円」と
いうフレーズで笑顔も重視しています。

しかし、店員さんが無愛想でも私たちはなんだかんだでマックを
使うでしょう。
それはやはり、一番求めるものはスピードだからです。

だから、マックではそのスピードを維持してお客さんのニーズとの
一致度を常に100%に近づけておくことが、一番の「クオリティ」
なのです。

これは他の業界でも、企業単位でも個人単位でも言えることです。
スピードとクオリティは相反するものではなく、状況によっては
「スピードとクオリティが完全に同一」ということもあるのです。