タイピングマニアの友人いわく「打鍵音が大きい人間は、
タイピングが遅い」そうです。これは他の分野にも応用
できる話なので紹介します。

タイピング

音声も撮ったので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
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■タイピングの達人は無駄な力を使わない

どんな分野でも同じですが、達人は無駄な力を使いません。
タイピングでも最小限の力でキーを叩くため、音が自然と
小さくなるのです。

しかも彼らは多ければ1日10万字などの驚異的な文字数を書くので、
力を入れていたら疲れて仕方ないのですね。なので、省エネの
ために自然と小さな打鍵音になるのです。

だから、たまにほんのちょっと早いだけの人(イータイピングの
特級程度)が大きな打鍵音で叩いているのを見ると「昔は自分も
ああだった」と思うそうです。

タイピングの世界でスポーツのようなことを考えているのが
なんだか笑えてしまいますが、彼は本気でそう考えているのです
(もちろんすごいことです)。


■達人は周囲のことも考える

彼はよくカフェなどで文章を書く仕事をしますが、同じように
作業をしている人が、自分の打鍵音を聞いたら焦ってしまうのを
知っています。明らかにスピードが違うからです。彼の近くで
仕事をしたら、普通なら早い人でも、遅く見えてしまうんですね。

なのでやりづらいのです。

だから、彼は自分のキーボードをかばんの中に隠して音を遮断して
タイピングしています。かばんをそのためにいじくって
カスタマイズしているのです。

静音キーボードと言われるものでも無音に近づくのはほとんど
できないのですが、彼のタイピングはほぼ無音です
(別の部屋でタイピングしているようなものですからね)。

彼のタイピングについてはまた書きたいですが、このように達人と
いうのは無駄な力を抜くし、周りが自分のせいで迷惑したり、
自信を失ったりしないように配慮するのです。タイピングという
ややマニアックな世界でもそういう武道のような精神は
やはりあるのだな、と感じます。