あちらを立てればこちらが立たずという言葉がありますが、
それは仕事環境についても言えます。
私の友人のライターの場合を語りましょう。
音声も撮ったので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
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■外で仕事をするのも楽じゃない
彼は典型的なノマドです。カフェなど外で仕事をしている
人ですね(ノマド=カフェではないのですが)。
彼は別にかっこうをつけてカフェで仕事をしているわけでは
なく、人がいる場所でないと眠ってしまう人間なのです。
彼は人がいる場所でないとアドレナリンが出ないので、
一人で部屋で仕事をしているとすぐに眠ってしまうんですね。
眠くないのに寝てしまい、寝すぎて疲れるということに
なってしまうのです。逆にカフェのような場所だと実力以上の
集中力が出るので、それでいつもカフェにいるんですね。
ただ、カフェはカフェで集中しにくい状況もよくあるそうです。
■カフェでの仕事に集中しにくい状況
よくあるのが「近くに落ち着きのない人が座った時」です。
こっちは落ち着いていても、向こうがそわそわしていると
どうしても集中できないそうです。
というのは、彼がマウスを動かすためにちょっと体を動かした
だけで、向こうが過敏に反応したりするからだそうです。
「俺が動いても関係ないんだからじっとしててください」と
言いたくなるそうですが、気持ちは何となくわかるし、
そもそも言えるはずもないので黙っているそうです。
しばらく座って適当にタイピングしていると向こうも
落ち着いてくるそうですが、こうやって落ち着くまでの
ウォーミングアップのようなことをしているだけでも
かなりの時間が経過してしまうそうです。
なので、カフェはカフェで難しい部分もあるな、と彼は
思っているそうです。
■でも、完璧な環境などどこにもない
それでも彼がカフェで仕事するのは「そこが一番マシ」だから
です。実際一人で部屋にいる時とは全然集中力が違いますし、
多少コストはかかってもトータルで見ると一人で作業する時より
断然稼げているので、今後もそうするそうです。
ここから学べることは、完璧な環境などどこにもないと
いうことです。これは仕事環境にかぎらず人間関係でも
仕事選びでも何でも言えることで、世の中に完璧など
存在しないのです。
完璧な何かが存在するのは数学とか物理の世界だけで、
いわばフィクションなんですね。実際の世界では常に、
「あちらを立てればこちらが立たず」が続くのです。