よく仕事では「質と量のどちらが大事か」というような
議論がされますし、そういう葛藤をしたことがある人も
多いでしょう。

私が思うに、圧倒的な量をこなしていれば、質は自然と
ついてきます。ここではデザイナーの友人の話をします。

量と質

音声も撮ったので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
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■数日で200の年賀状をデザイン

その友人はデザイナーでもありイラストレーターでもあるの
ですが、ある時写真関連の会社から「年賀状のデザインを
200通りする」という仕事をもらったそうです。

詳しい内容は、一部秘匿義務があるので語れないのですが、
とりあえず、一つ一つの質はさほど高くなくてもよかった
そうです。代わりに、わずか数日という短時間でデザイン
しないといけなかったんですね。

彼はその数日間、起きている間はずっとその作業をしていたの
ですが(彼はどんな時でも徹夜はしない主義です)、次から
次へと年賀状をデザインしているうちに、「時間をかけて
いないのに綺麗」ということが増えたそうです。

「短時間の割に」ではなく「時間をかけていた頃よりも
綺麗なものが」できるようになったんですね。


■圧倒的な量をこなしていると、本質が見えてくる

次から次へと一つの仕事をしていると、だんだんと本質が
見えてきます。力を入れるべき部分とそうでない部分が
わかってくるのですね。それも頭でわかるというレベルでは
なく、体でわかるというレベルです。

体でわかるから作業が早くなりますし、早いだけでなく体から
生まれたものなので、頭であれこれ考えて生み出したものより
オーラとか生命力があるんですね。

なので「短時間なのに前より綺麗なもの」ができるように
なったのです。


■すべての成功者は圧倒的な量をこなしている

彼の場合は無名のデザイナーですし、有名な人の話じゃないと
参考にならないという人もいるかも知れませんが、有名な人では
もっとこういう例がたくさんあります。

たとえばレディー・ガガがデビューアルバムを作る時は、
ほぼ一年間スタジオにこもりきりで、160以上の曲を作った
そうです。

一つ一つの曲のクオリティがどのくらいだったのかは
わかりませんが、仮に適当な曲だったとしても、作詞作曲をして、
ドラムやギターなどのアレンジまでつけてということを
全部やっていたら、これは膨大な作業量です。

それをこなしたからこそ彼女はその経験で息の長い活動が
できているし、デビューアルバムの曲も厳選されたものだった
ので、大人気となったわけですね。

このように、大物の成功者でもやっぱり圧倒的な量をこなして
質を高めたという例がたくさんあります。私たちもまずは量を
こなすということを考えましょう。