私はあるそば屋のチェーン店が好きでたまに利用しているの
ですが、そこの経営を見ていて、これは明らかにまずいなと
思うところがあります。
どんな会社でも長所もあれば短所もあるのは当然なので、
ここでは一顧客として、私が気づいたそのことを書きます。
音声も撮ったので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
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■社長が会社を私物化している
どこでそう感じたかというと、その社長は趣味で作詞も
されているんですね。で、演歌歌手の方
(多分知っている人は少ない歌手の方)に歌詞を提供されて
いるんです。その曲がずっと店内で延々と流れているんですね。
そのチェーン店はかなりの店舗数を持っていますし、
それだけの会社を運営しながら作詞家のお仕事までされている
というのは本当にすごいと思います。
しかし、さほど有名でもない演歌を延々と流されたら、
何度も通いたいというお客さんは減ると思うんですね。
■会社は誰のものか
会社は誰のものかという問いはこれまで数えきれないほど
されてきていますが、この答えは簡単で、株式会社の場合は
「株主のもの」です。法律上そうなっているのだから、
それは価値観の問題ではありません。
ただ、その株主は何を求めているのかといったら当然
「配当」です。その配当を出すためには当然顧客を喜ばせる
必要があり、顧客を喜ばせるには従業員のモチベーションを
高める必要があり、という風に、「大事な人」の優先順位が
決められていくんですね。
この順位の中で、社長というのは最後なんです。
一番犠牲にならないといけない人なんですね。
■経営者は、権利でなく責任を考える(ドラッカー)
ドラッカーの有名な言葉に「経営者はその権利ではなく責任を
意識せよ」という言葉があります(言い回しはいろいろ
ありますが、内容は同じです)。
つまり「社長になったらあれもしたい、これもしたい」では
なく「社長になったら、あの人もこの人も守らないといけない」
という責任だけがひたすら増えるということです。
「いいことないじゃん」と思われるかも知れませんが、その
通りです。本当に正しい経営をしようと思ったら、イチローが
あの年で大量の白髪が生えてしまっているように、ひたすら
辛い思いを超えないといけないわけです。
(イチローは経営者ではありませんが、本当に大きいものを
手に入れる苦労という点では同じです)
なので、私が思うにそのチェーン店のBGMには、社長の意識が
はっきりと出ていると思うんですね。
会社を私物化し始めている兆候だと思うのです。そのお店の
そばや料理は好きなので何度も足を運んでいますが、この会社に
短所があるとしたらこれかな、と私は思っています。