人間は本当に、結果がすべてだと思います。
「プライシング」とか「クロージング」とかやたら
難しそうな言葉を使うのもいいですが、要は「結果が
出せているか」が大事なのです。
これらの知識はあくまでビジネスの道具であり、
目的ではないからです。
音声も撮ったので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
⇒ この記事の音声を聞く
■目的を達成できている人はほとんどいない
世の中の9割の人は、すべてこの「道具」の段階で
終わってしまっています。
たとえばファイナンシャルプランナーの資格を
取っていても、自分の資産を運用できていない
(というより資産がない)というのはその典型だと
思います。
「ファイナンシャルプランナーになるのが目的」だったら
それでもいいと思いますが、資産運用を顧客にアドバイス
する人が「自分の資産を持っていない」というのは
どうなのだろう、というのは誰もが思うことでしょう
(これは、ファイナンシャルプランナーの友人が私に
語ったことで、別に私がFPの方々を批判的に思っている
ということではありません。
この仕事の現場を知らないので、何も言うべきでは
ないと思っています)。
その友人も言っていたことですが、ほとんどの人は
こういう「道具」のレベルで終わってしまって
いるのです。
自分が道具を手にして終わり、というのもそうですが
「人の道具」で終わってしまっていることすら
あるわけです。
■目的を達成することがすべて
というと「勝てば何でもいいのか」と思われるかも
知れませんが、そういうことではありません。
もっと深く「そもそも何で勝ちたかったのか」「何で
お金持ちになりたかったのか」を考え、その「本当の
目的」を達成するのがすべてということです。
勝つとかお金持ちになるというのもそのための道具に
過ぎず、一番(というより唯一)の目的は、その奥に
あるものなんですね。
「億の奥」というと完全にオヤジギャグですが(笑)、
私たちが本当に望んでいるものは多分「億の奥」に
あるのです。
人によっては年収1億などなくてもそれにたどり着くかも
知れませんし、年収1億稼がないと気づかないという人も
いるでしょう。私自身もどっちかは正直わかりません。
要は「自分はそれで本当に幸せか?」ということです。
人から見てどうこうではなく、自分が心の底から幸せだと
思える人生を歩んでいるか、それだけが「結果」だと
思います。
「勝てば何でもいいのか」という反論を考えると
どうしてもこういう大雑把な話になってしまうのですが、
とにかくビジネスの手法とか知識とかあらゆるものは
すべて「道具」だということをあらためて意識して
いただけたらと思います。
[…] お客さんの気持ちを考えるのが大切などというと、何を キレイ事をと思われるかも知れません。私も大分昔は 思っていました。 しかし、これがキレイ事でないということは、その逆を やってみるとわかります。この間友人から聞いた彼の 体験談を紹介します。 音声も撮ったので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。 ⇒ この記事の音声を聞く ■結婚式の翌朝の新婚夫婦を泣かせてしまった話 友人は昔ホテルのレストランでウェイターをしていました。 そして、ある日、朝食のバイキングのシフトに入りました。 一人女性の先輩と一緒に入っていたのですが、その日、 その先輩がとても不機嫌だったそうです。 それだけだったら特に問題はなかったのですが、その日、 いよいよ朝食が終わるかという時間、新婚の若い カップルのお客さんが入ってきたそうです。 朝食が終わる時間の前なので何も問題ないですし、 むしろホテルにたくさんのお金を使ってくれた新婚さんに 対してはサービスをするのが当然なのですが、この日、 友人の先輩はまったく逆のことをしていたそうです。 不機嫌がピークに達した彼女は、バイキングの料理 (で片付けを開始していい部分)をガシャンガシャンと 音を立てながら片付け始めたそうです。新婚夫婦にも他の お客さんにもはっきりと聞こえる音でした。 レストランの中にはかなり気まずい空気が流れ、友人も 「これはヤバイ」と思ったそうです。 ただ、当時の友人は気も弱く、ホテル内での立場も 弱かったため、先輩に注意することもできず、ただ普通に していることしかできなかったそうです。 そうしているうちに、若い新婚夫婦の女の子の方が 泣き出してしまったそうです。 ■もう二度と、お客さんにあんな思いはさせたくない 私が言うのもなんですが、友人は別に人格者ではないですし、 真面目でもありません(本人も日頃から公言しているので 間違いないです)。 ただ、そんな普通の人間である友人にとっても、 やっぱりこの一件はショックだったようです。 友人は新聞などで他人の不幸(特に芸能人の不幸)を見ると 内心嬉しくなってしまう人間だそうですが、それでも この時ばかりは、「人の不幸なんて見ても絶対楽しくない」と 思ったそうです。 これは友人だけではなく、おそらく誰でもそうです。 こんな現場に出くわして幸せになる人というのは、かなり 脳回路が異常です。 結局新郎さんの方が女の子をなだめながら、友人に 「ありがとうございました」と言いながら、レストランを 後にしたそうです。 友人も本当に申し訳なくなって、かと言って 「申し訳ありません」というのも先輩の手前無理だったので、 「ありがとうございました」という言葉に精一杯気持ちを 込めようとしたそうです。 しかし、そんなのは何の意味もないだろうな、と 思ったそうです。 友人はこの失敗の原因について「日頃から自分がまじめに 接客していなかったから」と言っています。 もし日頃から強い気持ちで接客をしていたら、仕事もできて ホテル内での立場も強かっただろうし、お客さんを喜ばせる という強いオーラを持っている人の前では、先輩も こんなことはできなかったはずです。 友人が日頃から怠惰だったから、先輩もこういう杜撰な 接客を平気でできたのだ、と友人は語っています。 日頃お客さんの気持ちを考えなかったから、こういう トラウマになるような事件も起きてしまったのです。 以来、友人もできるだけ人の気持ちを考えるようにしている、 と言っています。 人の気持ちを考えるというのがキレイ事でないことは、 こういう逆のケースを体験すると痛感するのだと思います。 言い換えればそういう経験をまだしていない人というのは、 ある意味幸せなのかも知れません。 でも、私は逆の経験をしてキレイ事抜きで人の気持ちを 想像するようになった友人の方が、昔の友人よりも 断然幸せだと思います。 前の記事に戻る次の記事を見る […]