私の友人で、雰囲気がとても落ち着いている人物が
います。

別に茶道などをやっているわけではないのですが、
「茶道をやっている人ってこういう感じなんだろうな」と
思うような人です。

雰囲気が落ち着いているというのは女性と付き合ったり
するにもプラスですが、ビジネスでもプラスです。
それがそのまま信頼感につながるからですね。

ここでは彼が何で落ち着いて見えるのか、その秘訣を
いくつか紹介します。

落ち着く

音声も撮ったので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
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■目線&顔の向きを動かさない

人間が挙動不審に見える時「キョロキョロしている」と
表現しますよね。

これはつまり「目線が動いているのが、一番そわそわして
見える」ということです。もちろん足が貧乏揺すりを
しているなどの動作もNGですが、友人いわく「一番周囲が
気にするのは目線」だそうです。

理由は、相手が「自分が見られているかも」と思うから
です。

目線をその人の方に向けたらもちろんですが、向けなくても
「この人キョロキョロしてるから、こっちも(私が知らない
間に)見てるかも」と思うわけです。

そこまで言葉にするかどうかは置いておき、無意識に
そういうことを考えるんですね。

これは人間独特のものではなく、動物全般に言えることです。
犬のしつけの本でも「よその犬と目を合わせてはいけません」と
いうことが書かれています。

その犬が相当人間慣れしているならいいのですが、していない
場合「こっちを見ている。攻撃してくるかも知れない」と
思うからです。

実際、私たちが山を歩いていても、クマがこっちを見ずに
歩いていたら、「げ、クマがいる」だけで終わりますが、
こっちを見ていたら心臓が止まりますよね(笑)。

「見られる」というのは、実は動物全般にとって怖いこと
なのです。

友人が目線を意識するというのはそういうことなんですね。
しかし、目線を動かさずに彼はあらゆる動作をどうして
いるのでしょうか。


■見ないで作業する&見ないで済むように環境を整えておく

彼はコーヒーカップを手に取る時や、かばんの中から何かを
出す時など、ほとんどの動作を「見ないで」します。

見ないで長時間ゴソゴソやっていたらマイナスですが、
彼の場合はまるで見ているようにスマートにやるので、
見ていて感心します。

これは初心者の方にはあまりおすすめできません。下手に
真似するとカップを倒したりして返って悲惨なことに
なるからです(笑)。

彼もいつの間にかできるようになっていたということですが、
こういう訓練を仕事にした人が、茶道の師範であり、
テーブルマナーの講師の方々なんでしょう。

見ないで済む環境を整えるというのは、たとえばかばんの中で
「何がどこに入っているか」しっかりわかるように
整理しておくということです。

これは見ながら動作する時も当然有利です。というより、
成功者でかばんの中がぐちゃぐちゃという人はいません。


彼はこのような訓練や準備を日頃からしているので、動作が
本当に落ち着いています。

私も昔に比べるとだいぶ落ち着いてきましたが、今後は
今まで以上に「商談」をリアルでする機会も増えるはずなので、
彼のような作法を少しずつ身につけたいと思います。