行動心理学の世界には「どうにでもなれ効果」というものが
あります。

日本語にするとちょっと適当な感じですが、英語だと
多分もっとカッコいい名前がついています(笑)。

これがどういうものか説明します。

心理学

音声も撮ったので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
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■一度ダメになると、もっとダメになりたくなる

私もたくさん経験があるのですが、人間はダメになると
もっとダメになりたくなるものです(笑)。

二日酔いで目覚めた後の迎え酒とかまさにその典型ですね。
迎え酒が体にいいなんて大嘘もいいところなんですが、
得てして二日酔いの人々はその理論に走ってさらにダメに
なってしまうわけです。

実はこういう破滅的な行動には理由があって、それが
「どうにでもなれ効果」なのです。

これが起こる理由を科学的に説明します。


■大脳新皮質を使いたくなくなる

人間の脳は、理性を司る大脳新皮質と、本能だけで生きている
大脳辺縁系に分かれます。

脳というのは内臓と同じ臓器ですから、使えば消耗します。
なので「使った部分は休ませたい」「日頃鍛えていない部分は、
あまり使いたくない(慣れていないから)」というのが
あるんですね。

ダメな状態というのは、自覚すればするほど辛くなります。

つまり、ダメになった後で大脳新皮質を使ってしまうと、
ダメな自分を自覚してさらに辛くなる→ストレスでイヤな
ホルモンが出る、ということで、体が無意識にそれを
避けるのです。

なので、また大脳辺縁系モードになるんですね。
動物モードです。動物モードなので冷静な判断ができず、また
ダメなことをしてしまいます。

「大脳新皮質で行動できない」というのは、人間にとって
本当にマイナスだらけなのです。マイナスがマイナスを
呼んでしまうわけです。


■では、どうすればいいのか?

上にも書いたように、脳も臓器です。その臓器を支える筋肉や
神経があります。

これは使えば使うほど鍛えられていくんですね(もちろん
休ませることも必要ですが)。

なので、大脳新皮質で行動できる人間になるためには、
日頃からできるだけ大脳新皮質を使うことなのです。

わざと何かを我慢する練習(どんなくだらないものでもいいです)
などをすることで、野球の素振りのように徐々に大脳新皮質が
鍛えられていくので、そうなったら真面目な場面でも自然と
大脳新皮質を使えるということです。

「どうにでもなれ」を日頃よく経験している私のような方は、
ぜひ参考にしてみてください(笑)。