前回、信用金庫が地元の中小企業の海外進出を
後押しするようになった理由を書きました。
ここでは実際にどんな支援をしているのか、
内容を紹介します。

海外進出

音声も撮ったので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
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■現地の銀行との提携

海外で活動するには、当然現地の口座が必要です。
この開設は意外と面倒なので、
まず信金がこの開設をサポートします。

プロにとっては簡単な作業でも、
たとえば本業が「プレス機の制作」などの
会社の社長さんにとっては、非常に面倒なことなのです。

(やろうと思えばできるでしょうが、
 そんな面倒なことに、
 職人の集中力を割いてはいけないのです)

なので開設を代行するのはもちろんですが、
それ以外で何か疑問点が浮かんだ時も、
やはり信金がすべて調べて解決します。

たとえば「金額ごとに手数料がどう変わるか」
「時差によって営業日がずれる問題はどうなるのか」
などの疑問点ですね。

こういうものも、
銀行によってそれぞれ多少ルールが違いますので
「自分が使う銀行の場合はどうなるのか」
ということを、すぐに調べて教えてもらえると助かるのです。


■現地の関連企業とのパイプができる

上に書いたような内容だけだと
「ただの便利屋」で終わってしまいます。

しかし、もっと大きなメリットとして
「現地の関連企業とのパイプができる」
ということがあります。

たとえばA信金が、
カンボジアの「C銀行」と提携したとしましょう。

当然C銀行はカンボジアの
いろいろな企業と取引をしています。
その中には、B社と同じ「プレス機の制作」に
関わる会社もあるわけです。

ということは、A信金の人がC銀行の担当者に
「お宅の取引先で、プレス機に関するビジネスを
 している会社さんはないですかね」
と相談することができます。

そうしたら、「ああ、何社かありますよ」
となって、すぐにパイプができるんですね。

つまり、信金の本来の業務は
「資金繰りの面でのサポート」だったのですが
今はこのように「海外進出でのパイプ作り」まで
担うようになっているのです。

資金繰りという本業を極めていくうちに、
パイプ作りという
別の技までできるようになったんですね。

(これはもちろん、
 国内で今までもやっていたことですが、
 それがとうとう海外まで広がり始めたということです)


このように、一昔では考えられなかった
「信金の海外事業」がもはや当たり前になっています。

私たちのネットビジネスも、
そのくらいのスピード感とスケール感を持って
行う必要があります。