カンボジアの物価は安いと言われますが、
現地に住んでいる友人によれば、
さほど安くはないということです。
理由を説明します。
音声も撮ったので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
⇒ この記事の音声を聞く
■安いものはすべて、安い理由がある
理由はこの一言に尽きるそうです。
たとえば友人は1泊1000円程度のゲストハウスを
転々としていますが(レポート記事を書くために)、
確かに1泊1000円というのは日本の常識では、
かなり安い方です。
しかし、温水が出ると言っていて出なかったり、
セキュリティがずさんだったり、
(客室の鍵がフロントの台に長時間放置されていたり)、
ゴキブリが頻繁に出たり、問題点も多いそうです。
その点、日本だったら2000円出せばネットカフェで、
割と快適に眠れて、漫画も読み放題で、
クオリティの高いドリンクも飲み放題で、
ネットとパソコンも使えるわけです。
そして何よりセキュリティが安心です。
こう考えると、結局「物価の差はさほどない」という見方も
できるそうです。
もちろん、日本のネットカフェに泊まっても、
日本人相手には何の自慢にもなりませんが、
カンボジアのゲストハウスならみやげ話になるという、
体験価値はあるのですが…。
■カンボジアでの起業も同じ
実は、カンボジアでの起業も同じなのです。
「カンボジアなら50万円でカフェが開業できる」
という専門家による記事が1年ちょっと前にアップされ、
独立志向の人々の間で大きな話題となりました。
しかし、確かに「50万でも開業できる」のですが、
「その場所だと、お客などほとんど来ない」
という別の専門家の方の指摘もありました。
結局「ビジネスとして成り立つような場所で開業すると、
「150万程度は必要」と、実際に開業した方の
ブログにも書かれていたそうです。
このあたりは私は専門家ではないのでわかりませんが、
確かに「開業するだけ」だったら、日本でも
極端な話「0円」でできます。
(自宅で「カフェ」と名乗ってしまえばいいわけですから)
この件で専門家の方々の反論に書かれていたことも、
「結局、安いものは安いものなりのクオリティ」
という言葉が使われていました。
これは友人が現地で感じたことと同じで、
「クオリティは変わらないのに安い」という魔法など、
ほとんどないということです。
唯一少しあるのが「現地の食事」です。
これはどの新興国に行っても、例外なく安くて美味しいそうです。
(日本の「○○料理店」とくらべて、という話ですが)
だから新興国に行ったらカフェなどに入るより、
現地人経営の地味なお店に行った方がいいんですね。
郷に入っては郷に従え、ということなのでしょう。