■ロス効果、ゲイン効果

この2つはセットになっています。

・ロス効果→プラスからマイナスに転じた相手に悪意を持つ
・ゲイン効果→マイナスからプラスに転じた相手に好意を持つ

というものですね。
「ああ、それか」と思う人も多いでしょう。
日常生活で誰もが絶対に経験していることだからです。

たとえば日本のことわざだと、これは
「愛しさあまって憎さ百倍」と言ったりします。
好きだっただけに、裏切られた時の憎さもますということですね。

「愛憎」という言葉もある通り、
愛と憎しみは表裏一体なのです。
これもロス―ゲイン効果で説明できるわけですね。

たとえば漫画のキャラクターでも、
最初敵だった人物が主人公の味方になると、
最初から味方だったキャラよりも愛着を覚えます。


これもやはり「ゲイン効果」によるものですね。
最初の印象が悪かっただけに、それがよくなった時の
プラス効果も大きいということです。


▼「人間万事塞翁が馬」にも通じる

ここから言えることは、
「人に悪い評価を受けてしまっても、気にすることはない」ということ。

というのは、ここまで書いた通り、
「最初印象の悪かった人が後でよくなると、逆によく見える」からです。
逆に言えば、最初印象がよかった人は要注意ということです。

そのままそれを維持できればいいですが、
悪い印象を与えてしまった時、
かえって嫌われてしまうということがあるからです。

つまり、人から一時的に好かれようときらわれようと、
それは諸刃の剣というか「いい方にも悪い方にも出る」ということなのです。

一つの出来事が、いい出来事だったのか悪い出来事だったのか、
誰にもわからない
ということですね。

これを中国古典では「人間万事塞翁が馬」というのですが、
まさにその通りだと思います。

こういうことわざはすべて心理学で説明できるんですね。