■個人事業主で家族に給料を払ってはだめなのか?

これはできます。ただ、条件が複雑なのです。

個人事業主で家族に給料を払う場合、
「青色専従者」というシステムを使います。

音声も撮った↓ので、聞きながらだと、わかりやすいと思います。
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この「青色専従者」というのは、奥さんなど家族の誰かです。
ただ、これになる場合以下の条件を満たす必要があります。


・他のアルバイトをしていない
「専従」でなくてはなりません。

・最低6ヶ月は勤務している
→たとえば7月にこの節税方法を思いついても、年末までもう6ヶ月ないので、
その年は家族を専従者にできません。

・同居していなければならない
→一人暮らしの兄弟などは使えません。

・社会人でなければならない
→大学生などはダメです。また、15才以上でなければダメです。

…と、他にも細かい条件がありますが、大雑把にいうとこうなります。
このように個人事業主が家族を雇う場合、制約が厳しいのです。

なので、「家族を使って節税をする」ということを考えると、
会社にした方がいいわけですね。


■合同会社と株式会社の違いは何か?

これは、個人のネットビジネスの場合、まったく同じです。
イメージが株式会社の方がいい、というだけです。
機能的には何も変わりありません。

設立のコストは、合同会社の方が断然安くなります。
合同会社は手続きを自分ですれば6万円程度で設立できます。
一方、株式会社は自分でやっても23万程度は要ります。

維持費については両方同じです。
絶対に払わないといけない「法人税の均等割」は、「毎年7万円」です。

ただ、設立の金額が17万円も違うので、
個人のネットビジネスの場合は断然合同会社の方がいいでしょう。


・アップルの日本法人なども合同会社

この合同会社というのは最近日本でも広まりつつあるスタイルで、
たとえばアップルの日本法人も合同会社です。
(これは私も驚きました)

世間のイメージは株式会社の方がいいので、
イメージが利益につながる仕事の場合、株式会社にした方がいいでしょう。
たとえばネットショップなどですね。

そうでなく、ただの税金対策で法人化するなら、
合理的なのは確実に合同会社の方です。

ただ、家族や友達に「自分の株式会社持ってるぜ」と言いたい場合は、
株式会社にするのもいいかも知れません。